愛染明王(当山鎮守)
梵名「ラーガ」は赤色という意味で、愛着・情欲などの義にとり愛染といいます。
愛欲染着の三昧に住する明王です。
すなわち煩悩即菩提(煩悩を認識することがそのまま菩提に至る。)を示すものとして真言密教では特に重要な尊とされます。
増益・息災延命・調伏・敬愛を祈るために修されました。
典拠の瑜祇経によれば赤い日輪の中に三目を怒らしてみつめ、頭上に獅子冠を載く真紅の像で宝瓶の上蓮華座に結跏趺坐します。
現在、愛染明王様は復元修復され永代位牌堂の中央に鎮座されています。
さて、その場所まで、お寺の中をご案内しましょう。
本堂正面
「蓮」の向こう側にある本堂。
本堂正面より上がります。
夏場は、「小口縁」に日除けの葦簀がさがっています。
小口縁へ上がる
葦簀をくぐり、正面の格子戸を開きます。
広縁へ入る
一間奥行の「広縁」に入れば、正面に開かれた桟唐戸があり、堂内には静かな優しい風がゆっくりと流れます。
そこには沈香の香りが漂い、心を落ち着かせてくれます。
室中へ
十二畳半の「室中」(臨済宗では本堂中央を室中という)に入れば、正面の真前(臨済宗では御本尊様がいらっしゃる所を真前という)の須弥壇には御本尊様が鎮座されています。
では、ここで合掌。
下間一の間へ
真前に向かって右側の「下間一の間」へと進みます。
奥の襖を開く
下間一の間は、襖絵が「冬」を表現しています。
(襖絵に関しては、別なところで解説します。)
さて、奥の襖を開きましょう。
永代位牌堂・新愛染明王堂
一礼して、入堂。
ここは須弥壇裏の「真室」と呼ばれるところです。
愛染明王像
中央の仏間、煌びやかな荘厳「羅網」の向こう側に、静かに鎮座されているのが当山鎮守の「愛染明王様」です。
向かって左壇
中央の仏間、煌びやかな荘厳「羅網」の向こう側に、静かに鎮座されているのが当山鎮守の「愛染明王様」です。
向かって右壇
中央の仏間、煌びやかな荘厳「羅網」の向こう側に、静かに鎮座されているのが当山鎮守の「愛染明王様」です。
新しい鎮魂のスタイル
この永代位牌堂「新愛染明王堂」の荘厳は、左壇・右壇の上段の奥が、ステンドグラスとなっています。
このステンドクラスは「蓮」をモチーフにされており、 蓮のお寺「長徳禅寺」に合わせて制作されたものです。
「蓮」ステンドグラスへつづく