当寺由縁




天徳山長徳禅寺は、臨済宗妙心寺派(本山は京都市右京区花園)に所属。
いわゆる禅宗である。
現在、日本に現存する禅宗の系統には、他に曹洞宗と黄檗宗がある。
長徳禅寺は安土桃山時代・天正十一年(1583年)創建にて、現住職で第十六代目である。
江戸末期頃に無住時代があり、古文書等がなく、寺の歴史の詳細は不明である。
山門は、享保四年(1719年)建立である。 本尊は、釈迦牟尼仏で、脇侍に阿難尊者と迦葉尊者の三尊仏を配す。
平成七年(1995年)1月17日の阪神・淡路大震災で、長徳禅寺も被災したが、平成十七年五月、約十年をかけて本堂等の大改築を完了し現在のように整備された。
本堂は、客殿様式で京都の専門大工により、臨済宗らしい簡潔で上品な方丈となっている。
山門は、震災前は南側にあったが、現在は東面に同大工により解体修理移築されている。
また、当山鎮守を祀る愛染明王堂も震災で半壊したので取り壊し、現在は本堂奥の位牌堂に鎮座する。
愛染明王が鎮守として祀られているのは珍しい。
他に、寺紋は「三葵」で、徳川家の御朱印札が存在するが、先に述べたように詳細は不明である。


以上 長徳禅寺住職 曰