盂蘭盆会(お盆)に、お仏壇や初棚・精霊棚の前で読経し、祖先の霊を祀ることです。
お盆を表す盂蘭盆会には、逆さ吊りという意味もあり、精霊棚には、ほおずきを吊り下げたり、五色旗を下げたりと、地方や宗派によって、さまざまな飾りの決まりがあります。
一般的には、お盆の月の初めからお盆の期間中にかけて、棚経をあげます。
盂蘭盆会(お盆)
お盆の正式名称「盂蘭盆会(うらぼんえ)」。
「盂蘭盆」はインドのサンスクリット語の「ウラバンナ(逆さ吊り)」、ペルシャ語の「ウラヴァン(霊魂)」からきた言葉だといわれています。
「逆さ吊り」が語源といわれると驚きますが、次のような由来が伝えられています。
お釈迦様の弟子のひとり、目連尊者は神通力によって亡き母が地獄に落ち、逆さ吊りにされて苦しんでいると知りました。
どうしたら母親を救えるか、お釈迦様に相談したところ、お釈迦様は「夏の修行が終わった七月十五日に僧侶を招き、多くの供物をささげて供養すれば母を救うことができるであろう」といわれました。
目連尊者がその教えのままにしたところ、その功徳によって母親は極楽往生が遂げられたということから、精霊を供養する盂蘭盆会の行事が生まれたといわれています。
この盂蘭盆会の行事が日本の祖霊信仰と融合し、日本独自のお盆の風習がつくられていきました。